ビットコインの購入を継続
暗号資産(仮想通貨)の米ドルステーブルコイン「USDT」などを発行するテザー社は17日、準備資産のポートフォリオを強化するための投資戦略を発表した。
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今月から正味実現営業利益の最大15%を、規則的にビットコイン(BTC)の購入に使用すると説明。今後はビットコインを保有していることが、準備資産の強化や多様化につながると考えているとした。テザー社は、価格上昇による含み益は使用せず、投資戦略の実現利益だけをビットコイン購入に使用すると述べている。
また、ビットコインを購入することは、準備資産のための投資における、保守的で分別のあるアプローチだと主張。このアプローチでテザー社の透明性を高め、企業のパフォーマンスや資金配分戦略を明確に伝えていきたいとしている。
同社は、過去10年間の利益から、ビットコインは投資資産としての可能性を持っていると考えているという。大手金融機関における認知や普及が進み、パフォーマンスが向上していることから、ビットコインはポートフォリオの多様化において重要な地位を確立してきているとも主張した。
テザー社のPaolo Ardoino最高技術責任者(CTO)は今回の発表で、以下のようにコメントしている。
ビットコインは回復力を持っていることを継続的に証明してきた。その大きな可能性から、長期的な価値保存手段としても利用されている。
供給量に上限があること、分散性があること、また広く普及していることで、機関投資家や個人投資家にも好まれている。
同社は、「Not your keys, not your coins(秘密鍵を持っていないなら、ビットコインの所有権はない)」という考えに従い、ビットコインはサードパーティのカストディ企業ではなく、自社で管理していると説明した。