「Worldcoin」が約160億円の資金調達
Worldcoin(ワールドコイン)が、シリーズCラウンドで1億1500万ドル(約160.8億円)の資金調達を実施した。
同ラウンドは、Blockchain Capital(ブロックチェーンキャピタル)主導のもと、a16z crypto(アンドリーセンホロウィッツ・キャピタル)、Bain Capital Crypto(ベインキャピタル・クリプト)、Distributed Global(ディストリビューテッド・グローバル)らも出資参加している。
ワールドコインは、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供するOpenAI(オープンエーアイ)の共同創業者サム・アルトマン(Sam Altman)氏が、物理学者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏と共に開発を進めているプロジェクトだ。
ワールドコインは、「ユニークな個人であるというだけで」暗号資産(仮想通貨)を人々に配布することを目的とするプロジェクト。虹彩をスキャンする装置を使って本人確認を行い、その後、暗号資産を無料で配布している。
ただしワールドコインは、プライバシーのリスクがあるとの批判にさらされている。2021年にプロジェクトを紹介したアルトマン氏のツイートに対し、元米情報機関契約者のエドワード・スノーデン(Edward Joseph Snowden)は「目玉をカタログ化するな」とつぶやいた。
なおワールドコインのウェブサイトによると、この暗号資産は米国やその他一部の国の人々には提供されないという。
暗号資産・デジタルアセットの分野は、サム・バンクマン=フリード(Sam Bankman-Fried)氏のFTXの壮絶な破産を含め、いくつかの暗号資産のベンチャー企業が崩壊した2022年以降、人気の回復を目指している。
アルトマン氏と「ChatGPT」を支えるスタートアップのオープンエーアイは、人工知能への関心が飛躍的に高まる中、昨年末から注目を浴びている。彼は先週、米上院の委員会で証言し、この技術に対する規制を訴えた。