ワールドID保有者には優先取引も
個人認証技術を提供する暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「Worldcoin(ワールドコイン)」は17日、独自のブロックチェーン「World Chain」をローンチする計画を発表した。「人間のために設計された新しいブロックチェーン」と掲げている。
World Chainとは、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンで、OPメインネットのスーパーチェーンエコシステムの1つとなる。
独自のネットワークを開発する背景について、「ワールドコインのユーザーの取引は現在、OPメインネットのアクティビティの約44%を占めており、ネットワーク上で最大のアプリケーションとなっている。スパイク時にはこの割合が80%を超えることもしばしばあり、時には限界を超えることもある。コミュニティの規模と成長率を考えると、専用ネットワークに移行する時期だろう」、と説明した。
ワールドIDを持ち人間であることが確認されたユーザーは、ボットよりも優先的にブロックスペースを利用でき、無料のガスも利用できるなどの利点がある。
ネットワークのメインネットローンチは今夏予定だという。
ワールドコインを開発するTools for Humanity社は今回の発表で「ワールドチェーンは、新しいユーザーが大規模に参加し続けられるように、また既存のユーザーがより速く、より安く、より信頼性の高い取引を楽しめるように、キャパシティを拡大することを意図している」と述べた。
ワールドコイン自体は現在Optimism上で稼働しており、ホームページによるとすでに全世界で500万人以上の「人間」が登録している。ワールドコインは目の虹彩バイオメトリック・データをもとに、人間であることを証明するワールドIDを提供している。